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作る事を楽しむという事 [へなへなコラム]

 モノを「産み出す事」は楽しい。 
 
(注)敢えて「産み出す」 と表現する。自分の人生の一部の時間を割いて創り出したモノは 自分の一部であり分身と考えているからだ。例えて言うならば「子供」に近いものかもしれない。

 それは、私のような立体物を造る者や、絵画、陶芸、デザインワーク、ハンドメイド(雑貨etc)他の制作をする人 全てに言える事ではないだろうか。
 当然、人によって「産み出す」という作業のスタンスは変わってくる。私の様に趣味の一環としての人(大多数がそうだろう)や、職業として それ を行っている人もおられる。
 「趣味と実益を兼ねる」という考え方がある。私もそれで食っていけたら何と素晴らしい事あろう と考えた事もある。おそらく、前述した制作を生業とする人の殆どが「趣味」から「職業」として発展、変更されたのではないだろうか? 「趣味」から「職業」へと変更する事については相当の覚悟が必要だろう。趣味として「楽しむ」を主体としていた事から 職業で「食って行く」へと変わる事で途端に苦役になる事もあろうかと思う。例えば 締め切り、アイデアの枯渇、制作物を売るとすれば販売不振などと 色々と懸念事項も多い。それを承知でプロとして やって行ける人は それはもう、天性の素質があるのだろう。技術面、精神面、は当然としてセルフプロデュース能力、経営技術なども必要とされる。

 作る事とは関係が無いが、私が最初に「プロ」という人間を意識したのは こんなエピソードだ。
 私は20代半ばまでボクシングを齧った事がある。理由は多くの若者と同じでケンカの延長で強くなる事(いわば趣味のようなモノ)だったがジムの中でもプロを目指すモノ及びライセンスを取得しているボクサーは、我々とは全然違っていた。体調管理、メンタル面のケアなど 端から見るとおよそ楽しい事では無い。心構えが全然違っていた。とにかく自分に厳しいのだ。トレーナーから要求される事も多い。
「プロ」に求められる全てが我々とは異質の事であった。

 「プロ」というものは自分の技術を評価してもらって、人様から対価を頂く事である。よって、泣き言は通用しない世界なのだ。最初に言った「モノを産み出す事は楽しい」という事。プロで在り続けながらも楽しく制作をされている方は本物の天才なんだと思う。尊敬に値する。

 しかし、世間にはどちらにも属さない「セミプロ」という考え方もある。趣味から職業へ転身する過渡期なんだろうと思う。この時期は人によっては一番悩ましい時であろうか?自分の才能を推し量り、自分の評価に耳を傾ける。将来を見通してプロとしてやって行けると自信のある者のみが次のステップに踏み出せる。しかし、割り切ってしまえば「セミプロ」というモノは実に心地よいスタンスではないだろうか。重い責任は無いし、制作以外の自分の為の自由な時間もある。アイデアが尽きても時間的余裕があるのでアイデアを補充する事も出来るのだ。 「セミプロ」は創り出す事の楽しさをスポイルされる事がプロと違って殆ど「無い」と言える。
最も多感な この時期に「制作者として成長」する人は多いであろう。(逆の事も又 言えるが・・・)
私見であるが、この段階でお悩みの方は その制作する事の「スキル」がかなり高いレベルにあると断言出来る。例えば、人から制作の依頼を受けれるとか、委託販売などで「商品」として売る事の出来るレベル。 以上の事がこなせれば 自分に自信を持って良いのではないだろうか?

 私は高い技術も才能も無い。割り切って趣味として何かを作っている分には楽しくてしょうがないのだ。ここだけの話、実は完成させる事よりも作っている途中が私にとってのゴールデンタイムなのだ。制作をしていると必ず何かしらの「壁」にぶち当たる。この壁を乗り越えるか、ぶち壊す事が最高の快感だ。
 
 以前の模型製作では1/100サイズの
シャベル、ツルハシなどの道具や、ドラム缶などを作った事もある。(無いから作った) あ、その時は コレ を作ったんです。自他共に認めるロボット好きですから・・・。

 資料をリサーチする為に自転車に乗って色んな所をウロチョロとしたのだが、通常は目にもとめない事も自発的に見る事で随分と違って興味深く見えた。
 「完成」させる事だけが目的では無く、「プロセス」を楽しむ事でモノを作る事が更に楽しくなる。と思うのだが・・・

 気が向いたら続きます。 2007/10/10 18:50加筆修正


コメント(8) 
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コメント 8

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もうけるZO

すごくちっちゃいー^^/
by もうけるZO (2007-10-10 13:20) 

kei.

あっ・・
by kei. (2007-10-10 17:33) 

MOKZO

>もうけるZOさん

ほんまに こまいです。
ここまでするのは自分でもちょっとどうか?と思いマスけど・・・(汗)
by MOKZO (2007-10-10 20:40) 

MOKZO

>kei.さん

??
by MOKZO (2007-10-10 20:40) 

kei.

先ほどはごめんなさい。

今日は明日からのレッスンの準備などでバタバタしていました(>_<)

でも、のいどさんがおしゃるように・・
自分のこころの中にあたためてきたものを形にしていく過程-生みの苦しみとも
言いますけど-そして私の場合それをお伝えできるということが何よりのしあわせなのです。

たしかに、人生スポイルしまくりです。トホホ
息子のことも・・私自身の生活も・・

「中川 幸夫」という方をご存知ですか?
先生とは呼べない。弟子を取ることをされなかった方ですので。
私にとって永遠の「師」です。(ないしょで言います)

なんか、のいどさんのページを使用して語ってますね(-_-;)
ここのコメント集めたら「裏kei.」楽しめます・・

ここはここでコメントしとかないと、
次ののいどさんの記事はまた内容がぶっ飛んでると思いますので。

でもわかる気がします。
私もいつも飛び飛びです。
いやじゃないだけに本人も疲れます^^;
いつも、ありがとうございます。
R2、3PO、ヨーダ先生、野口さん・・癒されてます(^.^)
by kei. (2007-10-10 22:02) 

MOKZO

>kei.さん
あ~、なるほどそういう事でしたか。ご苦労様でした。

何かを表現して、それを伝える場がある事は素晴らしいですねぇ。沢山のご苦労をされて来た事と思います。

私生活も大変そうですね。でも、頑張って!←この言葉を嫌う人も多いので適切でなければ無視して下さい。

>「中川 幸夫」という方
いえ、不勉強で知りませんでした。「前衛いけばな」の活動をされていた方ですね。調べてみると なるほど自由な作風の方だったようですねぇ。よもや、白菜を活けた「ブルース」という作品を考え出すとは!なにかしら私とシンパシーを感じます。こんな事を書くと恐れ多いです。撤回します。

ま、自由な空間ですから 気軽に何でも語って行って下さいな。少しでも肩の力が抜ければと思いますが。

ここだけの話、私は四重人格者ですので 「ワシもワシも」と色んな記事を書きたがるヤツが内に潜んでます。
別に肩肘張ったブログではないので適当に閲覧して息抜きでもしてやって下さい。
お礼を言われる価値は無いですよ。所詮、自己満足で運営していますし・・・。
いつ閉鎖されるかも分かりません。(汗)
では。
by MOKZO (2007-10-10 23:57) 

kei.

こんにちは!

了解です(^^ゞ

ありがとうございますー(^_^)/~
by kei. (2007-10-11 14:26) 

MOKZO

kei.さん

と、いう事で・・・。

では。
by MOKZO (2007-10-11 19:00) 

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