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豊富温泉湯治(春)まとめ [豊富温泉湯治 2012 春(2回目)]


 遅くなりました。
 2012年 4月15日~5月15日の一ヶ月間にわたってアトピー改善の為に行った豊富温泉湯治のまとめ
 記事です。
 最初に明記しておきますが、ここで書く事はあくまで個人の感想ですので鵜呑みにしないで下さい。

 まずは湯治なので入湯時間と入湯回数のデータから。
 
 湯治期間 : 30泊31日
 合計入湯時間 : 5695分 (94時間55分)
 合計入湯回数 : 85回
 一回平均入湯時間 : 約66分
 1日平均入湯回数 : 2.74回
 最長入湯時間 : 120分 最短入湯時間 : 20分

 となっていました。

 今回の湯治での改善期待項目

 アトピーの改善(皮膚の炎症)
 生活サイクルの改善(規則正しい生活)
 過敏性腸症候群、機能性胃腸症の改善(便秘・右横腹痛)
 薬の中止(入眠剤・漢方etc全ての薬) 


 前回の湯治前には「温泉に入るくらいでこの肌が治るワケないわ」と思っていたのですが、あら不思議、12泊
 13日の湯治で全身の肌は炎症など全く無くなったのでした。
 今回は 既にこの温泉の効果は分かっていたので湯治自体は安心して行う事が出来ました。
 この温泉での私の回復パターンは湯治開始から4日で悪化→6日後に回復→停滞→急回復→停滞→回復
 →停滞→回復… と初期の好転反応期で苦しい時期を過ぎればあとは非常に楽です。
 この好転反応期ってのが厄介で 前回も今回も好転反応期に最も酷かったのが膝の裏側でした。
 湯治前から膝裏は既に炎症により足を伸ばすと辛く「常に座っていたい」くらいに悪かったのですが ここに
 来て好転反応により悪化した時は皺に沿って深くバクバクと2、3針縫った方が良いくらいに切れて それが
 両足で計10ヶ所くらいありました。
 こうなると歩く事も困難で、何をするにも歯を食いしばっての湯治となりました。
 好転反応期の宿泊場所をH豊富にしていたのが今回の失敗でした。
 今回は約1ヶ月と長い期間の湯治だったので飽きないように(と 豊富温泉の各施設にお金を落とす)色々な
 場所に宿泊予約を入れていたのですが、ここの朝晩の食事は1階の食堂まで行かなければなりません。
 私の部屋がまた3階でフロントや食堂までの距離が遠い部屋であったので痛みを我慢しながらそこに行くの
 は非常にストレスが溜まりました。
 又、ここは「ふれあいセンター」から約800メートルほど離れているので状態の悪い時は移動が苦です。
 おそらくホテル側は全く気付いていないのでしょうが炎症の酷い時は誰もが1cmでも動きたくないのです。
 湯治パックを利用している宿泊客は極力フロント(玄関)に近い部屋を用意して欲しいものです。
 苦も無く動けるようになる湯治期間の中・後期なら ここでの生活は全く問題は無いと思います。
 余談ですが、宿泊日までに電話で2回 「当日は駅まで迎えに来て下さい」と連絡していたにもかかわらず、
 全く忘れ去られていたのはいただけません。最初からコレでは非常に印象が悪くなります。
 まぁ、ここに限らずこういう話は他施設でもありがちらしいので 稚内駅に着いたら宿泊施設に「稚内に着い
 たので◯時に豊富駅に迎えに来て下さい」と連絡しておくのがいいと思います。
 動けないほど酷い人にオススメなのは「ニュー温泉閣ホテル」です。
 ふれあいセンターまで徒歩40秒なのも良いところですが、食事が部屋(基本は晩)でとれます。
 「ふれあいセンター入浴券無し昼食付き湯治パック」の宿泊パターンなら昼・晩は部屋食が出来ます。
 おそらく、部屋から出るのが厳しい状態であったとしたら、無理を言えば朝食も部屋に持ってきて頂けると
 思います。そのへんは聞いてみて下さい。
 到着後、1・2日目は精神的に不安定になっていたのか、夜中の1時とか2時に1~2時間もホテルの湯治
 浴槽に入っていました。
 3・4日目は落屑のピークでふれあいセンターから帰ったら即、油分を多く含んだ落屑が山のように出て布
 団の上から動けずにいました。
 1週間目になると出来ていた傷が塞がり始め、改善が著しく進みます。
 10日目には7Km離れた豊富町まで歩いて行ける程に回復しました。
 今迄 歩けなかったストレスから開放されて「歩く」という事が楽しくて楽しくて歩きまくるという行為が湯治生活
 中では必須事項になりました。
 基本的には気分転換のウォーキングとはいえ時に20Kmも歩くこともあり、もはや運動に近いものがあった
 のですが これが湯治との相乗効果もあって体調改善に非常に有効に作用しました。
 「湯治」「運動」「食事」「休息」「自己啓発」とこの5つの項目を満たしていれば 身体は必ず良くなります。
 「自己啓発」ってなんぞや?と思う人もいるかもしれませんが、ただ湯に浸かるだけが湯治ではなく ここ(道
 北)でしか出来ない事を探してみるとか、自分にとってこの環境でプラスになる事を実践してみるとか、時間は
 沢山あるのでそれを行う事です。
 それこそ観光するもよし、動植物の固有種探すもよし、人とのコミュニケーションを図るもよし、勉強するも
 よし、色々な事が出来る筈です。
 私のオススメは「ふれあいセンター」で積極的に友達を作る事です。
 老若男女、全国からここへ色んな人が来るので今迄の人生で全く知らなかった話を聞く事が出来て非常に
 面白いです。
 知りあいが増えると何かと得する事も多いので 是非ともふれあいセンターでは積極的に話しかけてみて下さ
 い。
 最強のコミュニケーションツールは「笑顔」です。
 正直、状態の悪い時は笑ってなんていられないのですが、ある程度回復したら無理にでも笑顔でいる事が
 大事です。
 笑っていれば友達も出来やすいですし、脳内からナントカって物質も出てきて回復も早いと思うのです。
 ここに居る間は平常時よりも300%増しで明るくいるように努めました。
 あと、太陽に当たる事。

 湯治中期になると生活サイクルの正常化を意識するようにしました。 
 皮膚の状態が悪いと夜に眠れない日が続いており、生活サイクルがバラバラになります。
 私の行った生活サイクルの正常化手段で最も有効だったのは「朝風呂」「朝の散歩」です。
 特に朝風呂は各宿泊施設(湯快宿以外)にあり 朝6時台に入湯すると脳がリセットされて目覚めスッキリで
 一日の始まりを意識するようになります。
 朝風呂→散歩→朝食の流れで毎日その日の起点を作る事が出来るので朝風呂は有効です。
 朝風呂で入湯回数がプラス1回ってのも湯治生活にはありがたいボーナス。



 私的考察 : 入湯時間と入湯回数の関係 
 1回の入湯時間を長くとれば早く肌の状態が改善されるか?といえばそこは「そのとおり」とは言えないよう
 な気がしますが、回数を増やせば改善は早いと感じました。 個人の感想です。
 ここからは何故に「豊富温泉の湯が効くか?」というのを個人的解釈します。
 その独特の「油分」により湯自体にも炎症や傷を治癒する効果はあります。
 裂傷や炎症などが短い時間でみるみる治癒する過程を目の当たりにすると驚愕します。
 この保湿効果と皮膚再生補助効果を含んだ油分が体全体をラッピングして皮膚を乾燥から防ぎながら皮膚
 の早期ターンオーバーを促します。
 肌は入湯後にバスタオルで肌を拭いた時点から乾燥が始まり皮膚の再生が開始されていると思います。
 よって、次の入湯までの時間が実質的な肌の再生時間であり 入湯回数を増やすことで この再生サイクルを
 強制的に早めるのが肌の改善を進めるポイントではないか?と考えています。
 回数は多くといっても30分以上は入湯しないと湯による湯治効果は低いと思いますし、入湯している時間中
 は発汗している(実験では1時間で約1リットル)ので炎症で正常な働きの鈍った汗腺の活性化にはある程度
 の連続した入湯時間は必須です。
 とはいえアトピーというものは100人いれば100通りの治し方があるので一概には言えませんので、自分に
 あった湯治方法を探す事が必要です。


 12日目までは1日2回(時間は長め)の入湯回数だったものを 以降から1日3~4回の入湯時間に増やしました。
 湯治中期には便秘気味だった便通が改善され薬の必要が無くなりました。
 これは浴槽で内臓が温められたのと生活サイクルの正常化て改善されたものと思います。
 過敏性腸症候群による内臓の違和感も意識しなくなり、5月9日には機能性胃腸症により「お腹がすいた時
 にお腹が鳴る」という事が無かったのに それが1年ぶりに復活しました。
 自律神経が整えられてきた証なのでしょう。
 湯治後半ではもう炎症など殆ど無くなって「湯治」よりもほぼ「観光」になる程に回復しました。

 1ヶ月の湯治で効果はテキメン有り、湯治治療そのものは成功です。
 問題は家に帰ってからです。
 湯治というものはあくまでの「対症療法」である事は明白なので、状態の良い時に肌が悪化する原因を取り
 除かないと「元の木阿弥」になってしまいます。
 アトピーの原因として考えられる事を全て除去しても なお悪化するなら豊富移住ってのも視野に入れないと
 いけないのかな…と思ったり。

 おまけ
 ここで「少しでも肌が黒くなるのがイヤで豊富温泉で湯治しようかどうか迷っている」という人へ。
 こういう事で悩むくらいならばアトピーとしては軽症だと思うので わざわざ無理をして金のかかる豊富温泉に
 湯治に行くべきではないでしょう。
 ここへ来る人は肌が黒くなろうがどうなろうが、とにかく楽になりたい人ばかりです。
 ま、言うほど肌は黒くはならないのですが(笑)

 湯治に金が掛かり過ぎると思っている人へ
 湯治パックでは朝晩の食事付きですので基本的に昼食はありません。
 滞在費用を節約する為に最も効果のあるのは昼食費の節約です。
 温泉内で食べると600~1000円程度かかりますが、シリアル+牛乳+バナナで済ますなら一食が150円弱
 程度で済みます。
 温泉からスーパーのある豊富町まで約7Kmなので行きを散歩と割りきって歩き、買い物をして荷物がある
 帰りをバスで帰れば運賃込み1000円チョイで5日分の昼食代金で済みます。
 更にアクエリアス(2リットル)なら安い時は158円で売っていたりするのでこういうものも買い込んでいれば
 飲料代も安く済みます。個人的にはフードセンター豊富がオススメ。
 滞在費を安く済まそうとすれば頭を使う事が必要。
 
 とにかく、与えられた環境に適応して上手く生きて行かないと損するのはどこでも一緒。
 自制と努力はするように。
 不満タラタラばかりたれていないで自分を変えて行かないと治るものも治らんと思います。
 
 私の体験談がこれから湯治をする人にとって何かの参考になれば幸いです。
 

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