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柔道初日 雑感 [雑文]

 オリンピック柔道の初日を見た。

 選手の選出問題で色々と議論があったが選ばれた選手達は何の責任も無いし、やれる事は全てやっての結果なので
 素直に「お疲れ様でした」と言ってあげたい。
 平岡選手本人は一生懸命にやってこの結果だったので、仕方の無い事だと思う。 某ニュース欄の投稿コメントでは 「日
 本に帰って来るな」などと心無いコメントが書かれていたが そのような人間こそ国外に出て行って頂きたい。一番 歯痒
 い思いをしているのは選手本人なのだ。
 この平岡選手のテレビでの放送を見ていて気になったのは、解説の元五輪柔道選手が何事にも前五輪代表の野村選
 手の存在を何かにつけて臭わせていた事だ。この解説者は「某スポーツをバラエティに堕落させてしまったテレビ番組」
 で野村選手と漫才師ばりのコンビ芸をやっていたほど仲が良いのを見た事があるので 今回の平岡選手の人選に私的
 に納得していなかったのだろう。
 ナンダカナ?である。

 しかし、柔道ではこの選手を選ぶ基準が曖昧なのでここは何とかして欲しいところではある。
 米国での五輪陸上選手を選出するように「一発勝負」で国内代表を決めるのが最も納得がいく方法だと思う。
 そこで「勝つ」という事はプレッシャーの中でも十分に実力が発揮出来る資質があるからだ。
 次回の五輪では、選出方法の変更を望む。

 選手にとってメダルの重みとは何だろうか?
 確かに その色は重要だ。
 柔道初日で気になったのはメダルを獲った選手の喜び具合だ。
 谷選手は結果として銅メダルを獲得したが3位決定戦の試合終了後、本人は喜んでいないように感じた。その表情から
 垣間見れたのは悔しさと最低限の「メダル獲得というノルマだけは達成」したという安堵の表情だった。
 確かに「ママでも金」と豪語していた手前、金メダルを獲れなかった事に落胆しているのは分かるが あの表情には違和
 感を覚えるのは確か。 周囲の過度の期待や本人の感じるプレッシャーは尋常のモノでは無い中で、五輪に出場し結果
 を出して来たのは立派である。 しかし、今大会は全盛期よりも明らかに技のキレも無いように見えた。全盛期を過ぎた事
 は本人が一番 実感しているはずだ。それでもなお、自分を奮い立たせて頑張っている姿は感動を覚える人も多いだろう。
 これらの人の中に「子供を産んでいるのに銅メダルは凄い」とか、「32歳なのによく銅メダルでも獲れた」などと思っている
 人がいるが、これは谷選手や、その他の競技者に対して失礼だと思う。 畳の上に立てば 病気で体調が悪かろうが、子
 供がいようが、高齢であろうが一切 関係が無いのだ。もし、それを理由に成績が振るわなかったと言い訳をする選手がい
 れば それはすなわち三流の証である。
 ロス五輪柔道の時に怪我をした山下選手と決勝であたったエジプトのラシュワン選手は怪我をした山下選手の足を決して
 狙わずに結果、負けてしまった。金メダルよりも「自分の理」を重んじての行動に心底 感動を覚えた。
 柔道初日の-60Kg級男子で銅メダルを獲った外国人選手の喜び方は尋常ではない位だった。本来ならば メダルを獲得
 するという事はそういったレベルの事だと思う。
 同じ色のメダルを獲得したのに 谷選手との表情の差はとても気になった。
 確かに選手としての器の差があるかもしれないが、素直に銅メダルを獲った事を喜んで欲しいと思った。
 新聞の一面で 谷、悔しい「銅」と見出しがあったが、本人がそう思っているのかは定かではないが銅メダルを獲っても悔
 しいとは驕りである。
 代表に選ばれなかった選手の事を考えると その見出しは適切か?と思わざるを得ない。
 世代交代の時期は確実にやって来ている。(遅かったとも思うが)

 柔道は「金」を獲らないと意味が無いというマスコミが作り上げた風潮に乗せられた国民の多い事よ・・・。
 柔道が強かったのはもはや昔の事なのだ。時代は「柔道はJUDO」として国際化しているのが現実。競技人口は日本より
 もフランスなどの方が多いし、武道としての「柔道」が強かった日本は過去の話である。現在のJUDOは5分間の競技時間
 でポイントを守って判定勝ちを狙い、相手を「裏返す」事で一本を取るという競技にに変わってしまったのだ。 昔の「柔道」の
 ように豪快に投げ飛ばしたり、締めたりする武道としての「柔道」はもはや「JUDO」という競技として確立してしまった現在
 には見る事は殆どの場合に無い。
 日本選手がメダルを獲る為には競技としての「JUDO」に迎合する必要がある。
 男子-60Kgで優勝した選手はオール一本勝ちをしていた。それは凄い事なのだが、あれは裏返すのが上手な選手とし
 か思わなかった。豪快な「柔道」はもう見る事が出来ないのだろうか・・・。

 今後の試合で本物の「柔道」をやり抜く日本選手の活躍を期待している。



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