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そういうもの・・・ [おもひで]

 探し物をしていて実家の本棚をゴソゴソとやっていたら 昔のモノが沢山出てきた。
 昔付き合ったの彼女達から私宛に送られて来た手紙やメッセージカードなんてものの一部が捨てずにとって
 あった。
 懐かしい。
 若くて青臭い頃の恋。
 
 それらを見て色々なひとを思い出すが、その中に「決まった電話番号しにか掛からないというテレホンカード」
 をくれた彼女が居た。
 私が二十歳当時に付き合っていた彼女(17歳)の事をしみじみと思い出す。
 彼女は女子寮に住んでいて、私もこっそりと彼女の部屋に行く事も多々あった。
 半半同棲?みたいなもんか。
 女子寮には入口にシャッターがあり専用のカギが無いと入れない。
 部屋に行く時にはあらかじめ電話をして開けてもらわないといけなかった。
 当時は携帯電話なんて便利なものは無かったので それはそれは苦労した。
 当たり前だが半同棲みたいな事をしていると女子専用の風呂にも入った事がある。
 後年、偶然にも当時この女子寮に住んでいた女のひとと知り合ったが、当時は彼女が根回しして「いつい
 つに彼氏が来るんで その日は午後9時から30分は風呂に入らないで」といってくれていたらしい。
 女子専用風呂にはあんなものやこんなものがあった。
 ウヘー・・・げんなり。
 女子寮には寮監さん夫婦も住んでいたが 後年には各所でウケの良かった私の存在は暗黙の了解のように
 公認されていたようだ。
 ちなみに私以外で女子寮に出入りしていた男は一人としていないらしい。
 特に思い出すのは彼女の18歳の誕生日。
 広島市内にある おもちゃのマル○カで80cm四方もある巨大な豚のぬいぐるみを買って、ラッピングされた大
 きな荷物を持って夕方の人の溢れる繁華街を寮に向かって歩いて行った。
 バカでかい荷物を抱えた若者を好奇の目で見る大人の視線なんて 前しか見えていない私にはまるで気に
 ならなかった。
 プレゼントに彼女は大喜びしてくれた。
 炊事が得意ではない18歳の彼女が初めて作ったカレー。
 不味かったけど美味しかった。
 2年足らず付き合って色々あって別れた。
 7年後に再会。
 彼女はシングルマザーになっていた。
 数か月の間、再び付き合う事となったが ある日酔った彼女が驚きの告白をした。
 どうやら彼女は熱心な宗教家になっていたようだ。
 勧誘なんてクソくらえ。
 その日を境に彼女とは会っていない。
 誰よりも真っ白な心を持った彼女。
 だからこそ こんなになってしまったのかもしれない。
 私は未だにこんな純粋な心を持った女性には会った事はない。
 二十年前のあの日、別れなければ違った今が用意されていたのだろうが 私と居る事でもっと不幸になった
 可能性も否めない。
 幸せって何だっけ?

 いつだったか飲み屋で彼女だけの為に歌った曲。


 彼女と付き合い始めた二十歳の頃の甘くて酸っぱい想いが広がる。
 「モク蔵ちゃん、色んな事を教えて私をもっと大人にしてね」
  これが最も印象的だった17歳の頃の彼女のセリフ。
 覚えているのはオレだけだろなぁ。

 人生には沢山の分岐点があって、何が正しい道なのかは分からない。
 ただ一つ言えるのは「こうなったのは自分が決めた」という事だけ。
 

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