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天竺 [おもひで]

 もう13年も前の事・・・・

 ある日、お客さんからクレームが入り店長が その家に行く事になった。
 店長はバス通勤だったので そのお宅(ちょっとヘンピな所)に行くにも足が無かった。
 んで、私は原チャリ通勤だったので私のスクーターを使って行く事になった。
 いざ、行く時になって問題発生!
 私は頭が小さいのでヘルメットはSサイズ(私のヘルメットはフルフェイスのタイプ)のを使っていたが、店長はお世辞にも
 小さい頭とは言いがたいサイズだった。

 そのヘルメットを見て

 店長  「うむ・・・ こまい(小さい)のう・・・・」

 私   「大丈夫ですよ。入ります」

 店長  「ホンマか?」

 と、ヘルメットを頭に押し込む

 店長  「ムギギギギ・・・・・」

 どうやってもコメカミ部分からヘルメットが入らない

 店長 「ムゥ!」

 と、登頂部を力任せに押え付ける。
 店長は真っ赤になってタコのようだ。

 店長「ダメじゃ!こりゃあ 入らんわ」

 私 「そーですねぇ・・・」(笑いを堪えながら)

 しかし、その後に悲劇が待っていた。
 そう、ヘルメットを脱ぐ時はモミアゲ部分の髪の毛が引っ張られて店長は地獄の形相に・・・
 脱ぐのに2分はかかっただろう。
 汗だくの店長は涙目でこう言ったのだ。

 店長 「おい、○○←私の名前 、オマエがクレームのお宅に行ってきてくれ・・・」

 仕方なくクレームの処理に行ったのだが、そのお宅では まず来るのが遅い事から怒られた。
 まさか、お客さんに店長の頭がヘルメットに入らなかった話をするワケにもいかず・・・

 あぁ、何でこんな事に・・・ 頭の小さいオレが悪いのか?頭の大きな店長が悪いのか?

 


 でも、店長がヘルメットが入らなくてもがいている時に 思ったのは
 三蔵法師は 孫悟空をこらしめる時に呪文を唱えると孫悟空の頭の輪っかが締まって苦しんでいたが、そんな三蔵法師
 の立場を期せずして体験する事になって 「あー・・・ オレってちょっと三蔵法師っぽいな」と考えていた。

 世の中、いつどんな心境を擬似体験出来るのか分からないものですね。

 教訓  上司は頭の小さい方が良い


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 [おもひで]

 ちょっと前に実家の押し入れからこんなモノが出てきた

karasu.JPG
                     「カラスの王様」

 この絵は私が小学校1年生の時に物語を聞いた後に 想像して描いた作品なのだ。
 何かの賞をもらった記憶がある。
 私に絵心は無いが 我ながら「おぉ!」と思えるほどの出来だと思う。
 今は大人になって汚れた心が、純真無垢だった子供の心を懐かしがる。
 今なら こんなストレートな絵は描けないな。  しかし、よく捨てずに取っておいたもんだ。
 オレが死んだら棺の中に入れてもらおうと思う。

 物語の内容は全然 覚えていなかった。
 検索したら http://www.geocities.jp/get5out/i-kai/douwa.htm
 そうか、一般的に流通してなかったら知らないよな。 当時の担任の趣味だったのか・・・。

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帰ってきた男 [おもひで]

 私は以前、とあるスーパーに勤めていた。
 長い事 勤めていたら色んな事もありましたよ。

 ちょっと、昔話をひとつ・・・。

 むか~し、むかしのことじゃった。 そうさのう。 も~、17年も前になるじゃろうか。
 その日、男は浮かれちょった。 なんせ、大嫌いな上司が転勤になる送別会の日じゃった。
 男と上司は過去にも 何度もいさかいを起こしておったそうな。
 ある時は宴会の席で上司を「ブルドッキングヘッドロック」かけたりした事もあったそうじゃ。
 その上司は皆からも嫌われておったので その時は周りの皆から「お~と~せ!、お~と~せ!」と落とせコールを浴びるほど
 人として嫌われ者じゃったそうな。(騒ぎすぎて その居酒屋は以降は出入り禁止処分に・・・)
 そして、その送別会の当事者抜きの二次会での事じゃった。(当然、その上司は呼ばなかった)
 形だけの送別会に出た人間が ほぼ全員参加という驚異の出席率を叩き出したほど 皆が酒を欲しておった。
 ある者は裸になり、ある者は泣き(嬉しくて)、ある者は浴びるほど酒を飲んだそうな。
 男もそりゃあ嬉しくて酒をのんだそうな。
 男の最後の記憶はウイスキーのビンごとストレートにラッパ飲みしている光景だったそうな・・・。
 





 当然、男とは私です。







 目を開けた。
 「ん?ここはどこだ?」
 気付くと白い天井が見えた。 見慣れない光景。
 どうやら自分の家ではないらしい。
 「あ、起きられましたか?」 という声が・・・。
 視界の隅にナースが映った。
        !
 ナース!!
 ワシゃあ、あの後 風俗に行ったんか! 記憶に無いで。
 と、あの飲みの後の事を思い出そうとしたが 何一つ思い出せない。
 ん?
 何やら細い管がぶら下がっている・・・・
 その先を辿っていくと・・・
 右手
 ( ・◇・)??
 こ、こりゃあ点滴ぢゃあ無いのか!? いや、点滴じゃ。
 と、思った瞬間 ドアが開いて さっきのナースが現れた。
 ホ・ホンマもんじゃ! このナース。いや、看護婦はホンモンじゃ~~!
 と思ったら看護婦さんの後ろから両親の姿。
 オカンの第一声 「アンタァ!バカじゃね!! 死によったんよ!」
 以下、説教が延々と続く・・・
 あの記憶を無くした後に オレはトイレで倒れているトコロを発見されたらしい。
 それで、救急車で病院に担がれた。
 急性アルコール中毒。オレの犯した罪。
 一歩間違えるとあの世に行ってしまう過ち。
 
倒れている間は当然意識は無いワケで、死んだら何も無い事が この日実証された。
 天国も地獄も無い。無の世界。
 無から帰って来たオレ。

 喉が渇いて 飲み物を手渡してもらったのだが、全然 力が入らない。 コップが10Kgもあるダンベルのようだった。
 少しして、帰ろうと思い立ち上がろうとしたが 今度は足に力が入らない。
 まさに、「生まれたての仔馬」だ。 わしゃ、タモさんか。
 ここが サバンナのど真ん中なら ライオンとかチーターとかに喰われていた。
 当然、その日は欠勤。
 翌日に会社に行くと1000人くらい←大げさ に「大丈夫?」って聞かれた。 は・恥かすぃい~~~。



 後になって知った事実。
 あの日、倒れたのは私を含めて3人。
 救急車を呼んだのも3回。
 3人目は「救急車はタクシーじゃないんで!」と怒られたらしい。 
 それで二次会はお開きになったそうな。 しかし、二人目が倒れても宴会を続けるってど~ゆ~こと?
 そーいや、会社のダンボール捨てるトコで ゲ○ まみれで寝ていたヤツが一人いたらしい。

 この日の飲みはその店舗で語り継がれる伝説となった。


 追記
 オレの手に点滴を刺す時に血が「ビュー」って出るのを見て 親父が貧血で倒れたらしい。
 

 特記事項
        その日 以来 オレは酒が強くなった。 スーパーサイヤ人か?わしゃ。

        今まで風俗に行った事はありましぇん。

        謎。 あの時トイレで倒れていたそうだが まさかチ○コを出して倒れていたのではあるまいか?
        恐くて聞けない。聞けやしないよ。

        あぁ、穴があったら入りたい・・・

   穴掘り犬.JPG
                   顔だけ穴に入っている犬の図


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