SSブログ

RING [おもひで]

 4月の毎日更新はこれにて終了。

 ブログネタ的に書いてきた女子に関する思い出もこれで最後。


 最終回は今まで付き合ったひとの中で最も私を想ってくれたひと。

 出会ったのは転勤先の職場が同じ部門だったから。
 付き合い始めた時は私が22歳で、彼女は2つ年上。
 誕生日の関係で1週間だけ 一つの年の差しかなくなる期間を彼女はとても喜んでいた。
 この人とは他の誰よりも色んな思い出がある。
 当然、ここには書けないような事もある。
 付き合っている当時は少し邪険に扱ったかもしれない。
 明らかに私が彼女を想うよりも数倍のパワーで愛してくれた。
 若い私はそんなのが重く感じられて苦しくなって別れてしまった。
 彼女はそんな別れ方をした事で数年間は男性不信になったと後に本人の口から聞いた。
 「三十路までには絶対に結婚したい」といって彼女はある男性と結婚した。
 数年後、私は転勤で部門は違うが再び彼女と同じ職場に戻った。
 私が病気で体調を崩した時も家族と同じくらいに心配してくれ、入院先の病院まで見舞いに来てくれた。
 暫くして彼女は私に対する想いを素直に告げてきた。
 観光バスで行った摩耶山から見た神戸の夜の夜景。
 地球であって見知らぬ異世界のようだった。
 どこからかイノシシ親子が出てきてバスの運転手さんがくれたパンを二人でやった。
 ロマンチックな光景とは真逆のシチュエーション。
 笑えた。
 忘れる事はないだろう。
 ・
 ・・
 ・・・
 ある時に気づいた。
 「これはいかん」
 子供もいる家庭を壊す事は出来ん。
 「もう会わん」
 そう宣言して 会わない事に決めた。
 後に彼女から書きためていた日記を貰った。
 読んだ。
 何故、幸せな家庭もあるのに今になって彼女がこういう行動にでたのか分かった。
 「悪性リンパ腫」
 彼女がかかっていた病気。
 これまでの彼女の行動が理解出来た気がした。
 
 最後に貰った手紙の一節にこう書いてあった。
 「あなたってオニで悪魔で冷酷で・・・ でも、優しくて一生つきあっていきたいひと」
 前半は的確に私という人間をとらえている。
 でも、後半は違う。
 私の持っているのは優しさとは別の何か。
  
 何時だったか、彼女の病気を知った時に病気が治るようにと念を込めて私がいつもはめていた銀の指
 輪を渡した。
 彼女の指のサイズには合わない指輪はネックレスに通されていつも胸元で揺れていた。
 今も同じ場所にあるのだろうか?

 残された寿命を自分以外の誰かに自由に分配出来る事が出来ればいいのにと思うが所詮は妄想。
 世の中は何かにつけて不公平に出来ている。




 沢山の異性と付き合うのが「恋愛の達人」と思っているのはマヌケの発想。
 本当の恋愛の達人は同じひとと幸せに末永く一緒にいられる人。
 兎角、若いときは調子に乗って勘違いしてるもんだ。
 エエ歳したジジイの芸能人が「昔のオレはなぁ・・・」と息巻いているのを見るとバカかと思う。
 そんなのに限って娘が悪い男に引っ掛かって不幸になるのは因果応報のなせる業。
 こういうしょーもないトコロでバランスが働くのは一体何の力か。



 何というか、私と付き合う女性って何を求めて何が良くて好きになるのだろう?
 まるで見る目が無いとしかいいようがない。

 男女を問わず実生活でもパソコン上でも人生に関わるような重大な悩みや相談事もかなり聞
 いてきた。
 適当なアドバイスは出来るが、正しい答えは出せない。
 みんな過大評価し過ぎだよ、ホント。
 オレという人間をひとつも分かってない。
 

 今までのハナシは全てフィクションです。 

共通テーマ:趣味・カルチャー

この広告は前回の更新から一定期間経過したブログに表示されています。更新すると自動で解除されます。